室礼 祇園祭

2018.7.10 五感の生活

日本三大祭りの一つである祇園祭は、京都八坂(やさか)神社のお祭で、七月一日から約一カ月間に渡って行われます。平安時代に疫病が流行したとき、六十六本の鉾を立て、疫病退散を祈願したことが始まりとされています。お祭りの最大の見せ場は「山」や「鉾」と呼ばれる山車が京都の中心街を巡る山鉾巡行。インドや中国、ベルギーなど世界各地の豪華な染織物や工芸品が山鉾を飾り、その姿は「動く美術館」とも例えられます。

祇園祭のおもに宵山の時期に行われる行事に「屏風祭」があります。山鉾町にある旧家・老舗がそれぞれの所蔵する美術品・調度品などを飾り、公開します。よく屏風が飾られるのでこの名で呼ばれますが、他にも着物や武具類などを飾るところもあります。中には国宝・重文級の作品もあり、 先祖代々受け継がれた品々と「ハレ」の日らしい豪華なしつらえからは、祇園祭を支えてきた京都の町衆の暮らしぶり、そして長く受け継がれてきた文化を垣間見ることができる、宵山の数日間だけ京都の町に現れる期間限定の「静の美術館」です。