室礼 涼を呼ぶ風鈴の音

2018.8.2 五感の生活


日本の夏、家の軒下などにみられる風鈴。元は中国で、魔除けや占いの目的で家の四方に鐘を吊り下げていたものが始まりと言われています。日本には仏教徒ともに伝来し、貴族階級が屋敷の縁側につるしていたといわれています。
暑さのなかでも風鈴のチリンチリーンと高くて透明な音を聴くと“涼しい”と感じます。耳で涼しさを感じるのは、日本人独自のものだそうです。小川のせせらぎ、木々を揺らす風の音など
他にも打ち水や日よけのすだれ、日本には五感で感じる涼がたくさんありますね。

写真の風鈴は、『松虫』」の銘がつけられた室町時代より続いている小田原工芸鋳物で、余韻が長く音色がよいのが特徴です。

今、よく目にするガラス製の風鈴は江戸時代になってから登場したそうで、当時は高級品だったようです。江戸硝子と呼ばれる伝統工芸で作られた江戸風鈴のきれいな姿は、見て涼やか、聴いても涼やかなこの季節の風物詩ですね。