室礼 重陽の節句

2018.9.3 五感の生活

重陽は五節句の一つで、九月九日のこと。中国で古くから縁起がよいとされてきた陽の数(奇数)のうち、最大数の九が重なることから大変めでたい日とされてきました。邪気を払い長寿の効能があると考えられていた菊の花を飾ったり、菊の花びらを浮かべた酒を酌み交わして祝うことから、「菊の節句」ともいわれます。日本では奈良時代から宮中や寺院で菊を観賞する宴が行われています。平安時代には前日の9月8日に菊の花を真綿でおおって菊の香を移し、その翌日の朝に露に湿ったこの真綿を顔にあてて、若さと健康を保とうとする行事があり、これを「菊の着せ綿」といいます。

「菊の花 若ゆばかりに袖ふれて 花のあるじに 千代はゆづらむ」 詠み人 紫式部

武家社会に600年以上も続いてきた礼法である、和紙を折って物を包む「折形(おりがた)」で菊の花を包み、和紙の菊花を添えてみました。